現金を使わないキャッシュレス化を地方で普及させようという、新たな動きです。信用金庫の全国組織にあたる「信金中央金庫」が、スマートフォンを使った決済サービスを手がけるITベンチャーと資本・業務提携を結ぶことがわかりました。
関係者によりますと「信金中金」は、近く、スマホ決済を手がけるITベンチャー、「Origami」におよそ10億円を出資するとともに業務面で提携します。
具体的には飲食店や小売店、それに宿泊施設など、全国の信用金庫の取引先に対し「Origami」のスマホ決済の導入を働きかけていくということです。
国内ではQRコードを使ったスマホ決済に参入する企業が相次いでいますが、地方では現金しか使えない店が依然、多いのが現状です。
「Origami」のスマホ決済は、中国有数の決済サービス、「アリペイ」にも対応しているということで、キャッシュレス化の普及で、現金を取り扱う手間などを減らすだけでなく、中国人観光客の買い物需要を取り込むことも見込んでいます。
中小の企業や店舗などと結びつきの強い信金業界がキャッシュレス化に本腰を入れることで、国内での普及や地域の活性化などにつながるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB