業績不振で経営の抜本的な見直しを進めている「パイオニア」は、香港に拠点をおく外資のファンドから、最大で600億円規模の出資を受けるなどして経営再建に取り組むことになりました。
発表によりますと、パイオニアは香港を拠点とするファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」との間で、第三者割り当て増資によって500億円から600億円規模の出資を受けることで合意しました。
今後、詰めの交渉を行って来月末までに正式に契約を結ぶことにしていて、これによってこのファンドが筆頭株主になる見込みです。
また、出資に先立って今月18日に総額250億円の融資を受けることも合意し、当面の運転資金や銀行からの借り入れの返済に充てることにしています。
かつて家庭用のオーディオなどを幅広く手がけていたパイオニアは、このところカーナビゲーションの受注生産など自動車関連を中心に事業を絞り込んでいますが、販売が低迷し、ことし3月期まで2期連続で最終赤字になっていました。
今後はファンドの支援を受けながら、自動車メーカー向けの受注生産の分野で協業先を探したり成長が見込まれる自動運転の分野でセンサーなどの開発を強化したりして経営の立て直しに取り組むとしています。
-- NHK NEWS WEB