札幌市では、液状化が起きた清田区の別の場所でも建設会社の敷地が擁壁ごと崩れ、学生寮を兼ねた建物が傾いたり、隣の住宅の敷地に土砂が流れ込んだりした状態が続いています。
地震のあと、建物の傾きが次第に大きくなっているということで、会社では対応に苦慮しています。
今回の地震で液状化による大きな被害が出た札幌市清田区里塚からおよそ3キロ離れた建設会社では、敷地が高さおよそ2メートル、幅5メートルほどにわたって擁壁ごと崩れ、隣接する3棟の住宅の裏庭や道路に流れ込みました。
崩れた土砂は50センチほどまで積もっているところもあります。
土砂が流れ込んだ住宅に住む69歳の女性は「びっくりしました。擁壁は崩れたままで私たちでどうにかできることではないので、なんとかしてほしい」と話していました。
また、学生寮を兼ねた建設会社の建物は、地盤が崩れたために傾いたほか、壁にひびがはいっていて、現在も建物の傾きが少しずつ大きくなっているということです。
会社では、寮で暮らす12人の学生についてかわりの部屋が見つかりしだい、退去してもらうことにしています。
会社などによりますと、これまでのところ札幌市による建物の詳しい調査や避難の呼びかけなどはないということです。
建設会社の社長の渡部耕平さんは「自分の力ではどうしようもないので、行政で建物の危険度だけでも判断してもらいたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB