台風21号による高潮などで大きな被害を受けた神戸港は、一部のコンテナターミナルで変電施設の故障などから大型クレーンが稼働できず荷受けができない状況が続いています。
このうち、神戸市東灘区の六甲アイランドでは、台風21号による高潮で43個のコンテナが海に流されたほか、国際コンテナターミナルで停電や火災が起きるなどの被害が出ました。
神戸市によりますと、26個のコンテナは回収されましたが、まだ17個が海に残っており、順次、回収する予定だということです。
一方、国際コンテナターミナルの一部では、高潮による変電施設の電気系統やシステムの故障で大型クレーンが稼働できず、荷受けができない状況が続いています。
港の管理会社によりますと、クレーンの復旧には年内いっぱいかかる可能性もあるということです。
また、岸壁を利用する民間の運送事業者も大きな被害を受け、輸出の手続きを待っていた中古車およそ300台が海水をかぶるなどの被害を受けました。
神戸港は、平成7年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、コンテナ貨物の取扱量が激減しましたが、徐々に回復し、去年は取扱量が震災前を上回ったところでした。
神戸市みなと総局海岸防災部の西森正至さんは「早期の復旧を目指すとともに、次の災害に備えて強じんな港を作っていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB