国際的なジャーナリスト団体「国境なき記者団」は、世界各国でフェイクニュースやメディアへの攻撃が横行し、民主主義が脅かされているとして、表現の自由などを守ることを促す宣言をまとめると発表し、各国の政府などに宣言の順守を働きかけていくことにしています。
世界のジャーナリストの権利を守る活動をしている「国境なき記者団」は、11日、本部のあるフランスのパリで記者会見を開き、世界各国で、フェイクニュースや政府による情報操作、メディアへの攻撃などがまん延し、民主主義が危機にさらされていると強調しました。
そのうえで、ノーベル平和賞の受賞者やジャーナリスト、研究者など25人が、表現の自由やメディアの独立性などを守るため、「情報と民主主義」と題した宣言をまとめると発表しました。
宣言は、ことし11月に第1次世界大戦の終結から100年を記念して80か国の首脳や代表がパリに集まるのに合わせて発表され、「国境なき記者団」として、各国の政府やSNSを運営するIT企業などに宣言を順守するよう働きかけていくとしています。
「国境なき記者団」のドロワール事務局長は「自由で公正で信頼できる情報をどう確保するかが、社会の課題になっている。表現の自由を保障する体制を再建したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB