翁長知事が先月死去したことに伴う沖縄県知事選挙が告示され、新人4人が立候補し、選挙戦に入りました。政権与党などが推す前宜野湾市長と、知事を支持していた政党などが支援する前衆議院議員の、事実上、2人が争う構図となりました。
沖縄県知事選挙に立候補したのは、届け出順に、いずれも無所属の新人で、
自民党・公明党・日本維新の会・希望の党が推薦する前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)、
前衆議院議員で自由党幹事長の玉城デニー氏(58)、
琉球料理研究家の渡口初美氏(83)、
元会社員の兼島俊氏(40)の4人です。
届け出を済ませた各候補は、街頭などで支持を訴えました。
佐喜真候補は「対立や分断から対話、和をもって沖縄を取り戻す。まずやるべきことは、県民の所得を上げることだ。県民・市民が望む普天間基地の返還をできるのは私しかいない」と訴えました。
玉城候補は「アジアに向かう最先端の沖縄で、経済・社会・福祉の大きな可能性をつくっていく。翁長知事の遺志を受け継ぎ、辺野古に新しい基地を造らせないことを明確にして選挙を戦う」と訴えました。
渡口候補は「行政は基地問題に振り回されているが、私が知事になれば衣食住を重点に置く」と訴えました。
兼島候補は「若い人たちに政治に興味を持ってもらい、声をあげやすい仕組みをつくっていきたい」と訴えました。
今回の選挙は、先月、当時の翁長知事が死去したことに伴うもので、政権与党などが推薦する佐喜真氏と、翁長知事を支持していた政党などが支援する玉城氏の、事実上、2人が争う構図となりました。
選挙戦では、翁長知事が阻止を訴えてきたアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設問題をめぐる対応や、地域経済の活性化などをめぐって論戦となる見通しです。
沖縄県知事選挙は、一部の地域を除いて今月30日に投票が行われ、即日開票されます。
-- NHK NEWS WEB