評論家の西部邁さんの自殺を手助けした罪に問われたテレビ局の元ディレクターに対し、東京地方裁判所は「自殺に使う道具を準備するなど、自殺の手助けにあたることは明らかだ」として、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。
東京メトロポリタンテレビジョン=TOKYO MXの子会社に勤めていた元ディレクター、窪田哲学被告(45)は、ことし1月、東京・大田区の多摩川で評論家の西部邁さんの自殺を手助けしたとして、自殺ほう助の罪に問われました。
裁判で、被告側は、自殺行為には関わっていないと無罪を主張したのに対し、検察が懲役2年を求刑していました。
14日の判決で、東京地方裁判所の守下実裁判官は「重りを準備し体に装着させるなど、西部さんの自殺を心理的に容易にしていて、自殺の手助けにあたることは明らかだ。反省の態度は見られず、刑事責任は軽視できない」と指摘しました。
一方で、「西部さんからの働きかけによる面が大きかった」として、懲役2年執行猶予3年を言い渡しました。
窪田被告とともに罪に問われた知人の会社員も、懲役2年執行猶予3年の有罪判決が確定しています。
-- NHK NEWS WEB