アメリカの報道機関やIT企業の代表が集まって、本物と見分けがつかないほど巧妙な偽の動画を作る「ディープフェイク」と呼ばれる技術など、新しいテクノロジーを使った情報操作への対処方法などについて意見を交わす会議がテキサス州で始まりました。
インターネットを使った報道について考える会議は、13日からアメリカ南部テキサス州のオースティンで始まり、全米の主な報道機関の記者のほか、フェイスブックやマイクロソフトなど大手IT企業の代表らおよそ2500人が出席しています。
会議では、トランプ大統領が自分に批判的なメディアについて「フェイクニュース」=うそのニュースと批判している中で、正確な情報を視聴者や読者にわかりやすく届ける方法などについて意見を交わしています。
アメリカでは最近、AI=人工知能を使って人の口の動きと音声を合わせるなどして、本物と見分けがつかないほど巧妙な偽の動画を作る「ディープフェイク」と呼ばれる技術が議会の公聴会で取り上げられるなど注目されていて、会議では「こうした技術に備えないといけない」といった意見が出されました。
また、長年アメリカCBSテレビのキャスターを務めたダン・ラザー氏は、インタビューで「起きてもいない全くフェイクの動画が近くインターネットなどに出てくる。重要なのは、十分に注意するよう、呼びかけることだ」と述べました。
-- NHK NEWS WEB