福岡県宗像市の運送会社でトラックを運転していた男性が、残業代などが未払いのうえ丸刈りにさせられるなどパワーハラスメントを受けたと訴えた裁判で、会社側に対して1500万円余りを賠償するよう命じる判決が言い渡されました。
福岡県宗像市の運送会社で、長距離トラックの運転手をしていた高山幹夫さん（40）は、勤務していた平成26年までの２年間に残業代や深夜時間帯などの割り増し賃金が支払われず、配送先からの戻りが遅れた際に丸刈りにさせられたり、洗車用の高圧洗浄機を至近距離から噴射されたりするなどパワハラを受けたとして、会社や会社の幹部に賠償を求めていました。
14日の判決で、福岡地方裁判所の岡田健裁判長は「会社側が主張するように残業代や賃金に関して本人と合意していたとは認められない」という判断を示しました。
さらに、原告側が訴えていたパワハラの一部も認め、「丸刈りにするなどの行為は原告の人格権を侵害している」と指摘し、会社などに対し、未払いの賃金や慰謝料などとして合わせておよそ1542万円を支払うよう命じました。
一方、原告側に対しても、退職前に無断で欠勤したとして12万円余りを会社に支払うよう命じました。
-- NHK NEWS WEB
