自民党総裁選挙は、初めての地方演説会が京都で行われました。地方創生をめぐり、安倍総理大臣が観光を起爆剤にすると訴えたのに対し、石破元幹事長は中央省庁の地方移転を進めるべきだと訴えました。
自民党総裁選挙は、安倍総理大臣と石破元幹事長そろっての初めての地方演説会が、京都で行われました。
この中で安倍総理大臣は、地方創生について「景気回復を感じられないという人がまだたくさんいるからこそ、地方創生を前に進めていかなければならない。観光立国も大きな起爆剤だ。海外からの観光客を2020年に4000万人にすることを目指す」と訴えました。
また防災対策について「ライフラインを維持できるよう早急に全国で総点検を行う。そして防災、減災、国土強靭化のための緊急対策を3年集中で講じ、強じんな日本をつくり上げていく」と述べました。
そのうえで「さまざまな批判も頂き、確かに私は至らない人間だ。改めるべき点は改めながら謙虚に丁寧に国政運営に当たっていきたい。未来を担う子どもたちに、希望にあふれる日本を手渡していくため、私はその先頭に立つ決意だ」と述べ、支持を訴えました。
一方、石破氏は地方創生について「大企業は大もうけしたが、地方や中小企業に波及するかと言えば、そうではない。それぞれの地域を国が最大限支援していかなければならない」と述べました。
そして「国会答弁や危機管理、国際情勢に関すること以外の官庁は、地域にもっと分散し、分散型の国土をつくっていく。地方創生とはそういうことだ」と述べ、中央省庁の地方移転を進めるべきだと訴えました。また防災対策について「この災害列島で、防災専門の役所は絶対必要だ。行政の立場でなく、国民の立場に立って防災省を必ずつくる」と述べました。
そのうえで「私は権力も圧力も恐れない。ただ一つ、国民の心が自民党から離れていくことをいちばん恐れている。国民のために働く政府を実現していく」と述べ、支持を訴えました。
-- NHK NEWS WEB