次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素エネルギーを使った燃料電池で動く最先端の電車がドイツで実用化され、今月からの営業運転を前に報道陣に公開されました。
この電車はドイツ北西部、ニーダーザクセン州の鉄道会社が導入し、今月17日から124キロの路線で営業運転を開始するのを前に報道陣に公開されました。
電車には上部に水素を充てんしたタンクがとりつけられ、この水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こす仕組みで、水素を満タンにすれば1000キロの距離を走ることができるということです。
水素エネルギーは次世代のクリーンエネルギーとして注目されていますが、電車を開発したフランスのメーカー「アルストム」では電車の動力として実用化するのは世界でも初めてだとしていて、プパール=ラファルジュ最高経営責任者は「きょうが鉄道の歴史の新たな幕開けです」と話していました。
この電車は走行中は二酸化炭素は全く排出しませんが、水素の製造過程では二酸化炭素が発生しているということで、メーカーや鉄道会社では将来的には製造に風力発電などを活用し、二酸化炭素ゼロを目指したいとしています。
-- NHK NEWS WEB