日本の大手自動車メーカーも進出している、ロシア第2の都市、サンクトペテルブルクに、日本製のロボットを展示する「ロボットセンター」が初めて開設され、新たな市場の開拓に期待が高まっています。
この「ロボットセンター」は、大手機械メーカーの川崎重工業がロシアのサンクトペテルブルクの総合技術大学に開設したもので、現地に進出したトヨタ自動車の工場が導入している産業用ロボットなど10種類が常時、展示され、自由に見学できるほか、大学の授業でも使われます。
18日、開設を祝う式典で、ルツコイ学長は「ロシアのために、ここで専門家を育成することがわれわれに課せられた使命だ」と述べました。
産業用ロボットの普及率は、国別では韓国が世界で最も高く、シンガポール、ドイツ、そして日本が4位と続く一方、ロシアはインドやフィリピンと同じ、低い水準にとどまっています。
現状を打開しようと、プーチン政権は産業の効率化や生産性の向上を政策として掲げ、日本政府も経済協力の一環として支援していることから、日本製のロボットの新たな市場として、ロシアへの期待が高まっています。
現地を訪れた川崎重工業の橋本康彦常務は「宇宙産業などが盛んなロシアで今後、ロボット化が進むのは確実で、大いに期待している」と話していました。
-- NHK NEWS WEB