インターネット上の仮想通貨の交換サイト「Zaif」の運営会社は、今月14日、外部からの不正なアクセスで67億円に相当すると見られる大量の仮想通貨が流出したと発表しました。
被害を受けたのは、大阪に本社を置く仮想通貨の交換会社「テックビューロ」が運営するサイト「Zaif」です。
発表によりますと、今月14日、外部からの不正なアクセスがあり、ビットコインなど3種類の仮想通貨が外部に流出したということです。
流出した仮想通貨は、およそ67億円に相当すると見られるとしていて、このうち顧客から預かっていた資産がおよそ45億円、残りが会社の資産だということです。
会社は仮想通貨の入金や出金など一部のサービスを停止していて、すでに金融庁や捜査当局に届け出を行っているということです。
また、別の会社との間で50億円規模の金融支援などの検討を行うことで合意したとしていて、これによって顧客の資産に被害が出ないよう準備したいとしています。
テックビューロは、事態の責任を取って今の経営陣が退任するとしたうえで「信頼を裏切る結果となり、伏しておわび申し上げます。お客様の資産に被害が及ばないことを最優先に、原因の調査や財源の確保に努めております」としています。
仮想通貨をめぐっては、ことし1月、大手交換会社の「コインチェック」で580億円規模の巨額の流出が起きました。
これを受けて金融庁は交換会社への監督を強化していて、テックビューロは顧客保護の体制が十分でないことなどを理由にことし3月と6月の2度にわたって業務改善命令を受けていました。
-- NHK NEWS WEB