若者などに人気がある曲のカラオケ用の音源を動画投稿サイトで無断で公開したとして、32歳の会社員が著作権法違反の疑いで書類送検されました。ネット上では、同じような違法なものが他にも多数確認されていて、警視庁などが取締りを強化しています。
書類送検されたのは東京・練馬区の32歳の男性会社員です。
警視庁によりますと、去年11月若者などに人気がある曲のカラオケ用の音源を動画投稿サイト「YouTube」で無断で公開したとして著作権法違反の疑いがもたれています。
音源の権利を持つ大手音楽関連会社の通報を受け、警視庁が捜査を進めていました。会社員は「オリジナルの音源だ」などとうその説明を書き込んでいて、音源が入った動画を多くの人が閲覧することで広告収入を得ていたということです。
これまでの調べで、4年前からことしにかけて1000曲以上のカラオケ用の音源をネット上で公開し、およそ800万円を得ていたとみられるということです。
警視庁によりますと音源を公開していたことを認める一方、「違法な行為だと認識していなかった」などと話しているということです。
最近は、スマートフォンなどで動画を見ながらカラオケの練習ができることもあって、こうした人に向けてネット上に違法な音源が多数アップされていて、警視庁などが取締りを強化しています。
音楽の分野の権利に詳しい大熊裕司弁護士は「気軽に行ったことでも、著作権者の権利を侵害した場合は、刑事事件になったり損害賠償請求がなされたりする。音源を無断で公開することは許されない行為だということをよく認識してほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB