インターネット上の仮想通貨の交換サイト、「Zaif」の運営会社は、外部からの不正なアクセスで67億円に相当するとみられる大量の仮想通貨が流出したと発表しました。「Zaif」をめぐっては、これまでも不正アクセスを受けたりシステムに不具合が起きたりするなどのトラブルが相次いでいました。
「Zaif」を運営するテックビューロによりますと、ことし1月、外部から不正なアクセスがあり、顧客から預かっていた現金や仮想通貨が流出しました。テックビューロは現在も流出した額などを公表していませんが、3月になって顧客に全額補償すると発表しています。
さらに、大手交換会社「コインチェック」で巨額の仮想通貨が流出した事件のあとのことし2月には、取引を行うシステム上で深刻なトラブルが起きました。
このトラブルでは、仮想通貨が0円で売買されてしまい、2200兆円相当の仮想通貨を0円で購入できたとインターネット上に投稿する利用者も現れるなど大きな混乱を招き、会社側が取り引きを取り消すなどの対応に追われました。
こうした状況に対し、専門家などからは、利用者の急増に対してシステムの整備が追いついていないのではないかと指摘する声があがっていました。
また金融庁は、システムのトラブルや不正な取り引きが相次いでいるのに適切な再発防止策をとっておらず顧客への情報開示も不適切だなどとして、テックビューロに対して2回にわたって業務改善命令を出しています。
-- NHK NEWS WEB