いわゆる就活ルールをめぐって、経団連は企業の採用活動の解禁時期などを定めた指針を2021年春の入社から策定しないことを、来月上旬にも正式に決める方針です。これにより、経団連は就職活動のルールを示さないことになり、新たなルールは今後、政府が設置する協議会で議論されることになります。
経団連の中西会長は先の記者会見で、「経団連が採用日程を采配すること自体に、極めて違和感がある」などと述べ、企業の採用面接の開始時期を現在、大学4年の6月以降などとしている指針について、廃止も検討する考えを示しました。
これを受けて、調整を進めた結果、経団連は来月9日に開く会議で、再来年春の入社までを対象とした現在の指針を最後とし、2021年春入社の分からは策定しないことを、正式に決める方針です。
これによって、経団連が就職活動のルールを示すいまの方式は廃止されることになります。
ただ、経済界や大学側には、中小企業の採用への影響や学生への影響を最小限にとどめるべきだという意見もあります。
このため、就職活動の新たなルールに向けて、政府が経団連や大学の関係者も交えた協議会を立ち上げることにしていますが、政府としては採用面接の解禁時期を大学4年の6月以降とする現在の日程の大枠を当面は維持する方向で議論を進めたい考えです。
-- NHK NEWS WEB