プラスチックごみを減らそうという取り組みが世界的に広がる中、日本の大手製紙会社の間では、プラスチック製品に代わる紙製の新商品を開発する動きが広がっています。
このうち、王子ホールディングスはスナック菓子の袋などにも使える包装紙を開発しました。
紙の表面に特殊な薬品を塗り、酸素や湿気を通しにくくしたということで、来年中の量産化を目指したいとしています。
また、日本製紙は果物や野菜などを使った飲み物、「スムージー」などを紙の容器に詰めるための専用の機械を開発し、キャップ付きの紙の容器とともに、来年度から飲料メーカーに売り込むことにしています。
馬城文雄社長は今月開いた新商品発表の記者会見で、「紙製のパッケージの開発は、『脱プラスチック』の潮流の中で、企業の強みになってくる。スピーディーに対応したい」と述べました。
プラスチックごみをめぐっては、アメリカのスターバックスが、プラスチック製の使い捨てストローを2020年までに廃止すると打ち出すなど、削減に向けた取り組みが世界的に広がっています。
国内の製紙業界は人口減少に加えて、なるべく紙を使わない「ペーパーレス化」などにより、厳しい経営環境が続いていて、各社はプラスチック製品の代わりとなる紙製品を開発することで、新たな収益源にしたい考えです。
-- NHK NEWS WEB