中国政府は24日、アメリカがこれまでで最大の制裁措置を発動したのに合わせて、文書を発表し「トランプ政権は発足以来中国を経済的にどう喝してきた」と激しく批判しました。
米中両国が互いに関税をかけあう貿易摩擦が激しくなる中、中国政府は24日午後、みずからの立場を説明する3万6000字に及ぶ文書を発表しました。
この中で、「2017年のトランプ政権の誕生以来、アメリカは単独主義や保護主義、それに経済覇権主義を実行し、関税引き上げなどの手段で経済的などう喝を繰り返してきた」と指摘してトランプ政権による一連の制裁措置を激しく批判しました。
またアメリカ経済を支えてきた中国の安い輸入品が関税の上乗せで値上がりすればアメリカの消費者の利益を損なううえ、製造業のコストがあがって雇用にも影響するため、制裁措置で困るのはアメリカ自身だと指摘しました。
さらに、中国がアメリカの技術を不当に手に入れているというアメリカの批判に中国政府は、国際ルールを順守していると反論し、知的財産権を断固として守り中国で活動する外国企業の権益も保護していると強調しました。
ただ、文書では「米中両国にとって協力こそが唯一の正しい選択だ」とも指摘し、アメリカに話し合いによる解決を呼びかけました。
-- NHK NEWS WEB