北海道で震度7の揺れを観測した地震などで空港の機能に大きな影響が出たことを踏まえ、成田空港会社が、これまでは想定していなかった施設全体に及ぶ大規模停電などへの対応について検討を進めていることが新たにわかりました。
成田空港会社は大地震の発生を想定し、被害を最小限に抑えながら空港の業務の継続と早期復旧を図るためのBCP=事業継続計画をまとめています。
ただ、空港へ電気を送る回線のバックアップが設けられるなど停電への備えは十分に整っているとして、空港全体に及ぶ大規模停電の発生は想定していなかったということです。
ところが新千歳空港や関西空港が地震や台風21号による停電で大きな影響が出たことを踏まえ、成田空港会社はこれまでの考えを見直し、施設全体に及ぶ停電などへの対応について新たな検討を始めました。
具体的な内容は今後協議していく方針で、非常用発電機の電力供給能力を増やすことなど、さまざまな方法を検討することにしています。
成田空港会社総合安全推進部の安田篤史さんは「災害時の拠点となるのが成田空港の役割で、想定外は許されない。航空輸送力の確保に向けて検討を進めたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB