台湾のホンハイ精密工業傘下の電機メーカー、シャープは、中国南部の深センで新製品の発表会を開き、戴正呉会長兼社長は、業績の回復を背景に、今後は中国での事業を強化する戦略を発表しました。
台湾のホンハイ傘下のシャープは、27日、中国南部、広東省の深センにあるホンハイの拠点で新製品の発表会を開きました。
シャープがホンハイの傘下に入ってから中国でこうした発表会を開くのは初めてで、戴正呉会長兼社長は、おととしシャープの経営に携わってから業績を黒字化させ、東証一部に復帰させたことなど、これまでの成果を強調しました。
そのうえで、「中国と日本が団結することで中国市場での栄光を取り戻したい。日本で展開している100以上の高性能製品を中国でも展開させたい」と述べて、中国での事業を強化する戦略を発表しました。
具体的には、インターネットにつなぐことで音声入力での買い物ができたり、超高精細な8K映像の技術を使ったりしたテレビや、高性能な空気清浄機や冷蔵庫などの白物家電といった新製品を投入していくとしています。
そして、購買力が伸びている地方都市での販売を強化することで、来年の中国市場での売り上げをことしより20%増やすことを目指すとしています。
戴会長兼社長は、記者団に対し、日本語で、「業績がやっと安定したので、今後は中国市場で頑張り、シャープをグローバル企業にしていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB