鹿児島県の空港で去年、車いすの男性が旅客機に搭乗する際、タラップの階段を自力で上らざるをえなかった問題を受け、車いすの人などが乗り降りできる設備を用意することが来月から航空会社に義務づけられます。
去年6月、鹿児島県の奄美空港で格安航空会社のバニラエアの旅客機に乗ろうとした車いすの男性が、同行していた人に車いすごと担いでもらいタラップを上ろうとしたところ、転落の危険があるとして会社側に止められ、自分の腕の力で階段を上らざるをえませんでした。
この問題を受けて、ボーディングブリッジがない場合、車いすの人などが乗り降りできる設備を用意することが来月1日から航空会社に義務づけられます。
具体的には、箱型の装置が上下する車両のほか、小さな機体に対応する1人乗り用の小型リフト、それに自動ではないものの周りの人に持ち上げてもらってタラップを上り下りするストレッチャーなどが使われます。
これまで車いすの人などがボーディングブリッジを使わずに乗り降りする際の具体的な規定はなく、国土交通省は、こうした設備の義務化によって空港のバリアフリー化を進めたいとしています。
-- NHK NEWS WEB