イギリスが半年後の来年3月、EU=ヨーロッパ連合から離脱します。トヨタ自動車は、離脱の条件についてイギリスとEUが合意できなければ、イギリスの工場で車が生産できなくなるおそれがあることを明らかにしました。
イギリスがEUから離脱する際の条件を定める交渉は難航していてこのまま合意できずに来年3月を迎えると、イギリスとEUの間で自由にモノの移動ができなくなって、物流が混乱する可能性が指摘されています。
トヨタのイギリスの工場は、EU域内から部品を調達して年間およそ14万台の乗用車を生産しています。このためトヨタは、このまま「合意なき離脱」となった場合、部品の調達が滞るためイギリスの工場で車が生産できなくなるおそれがあることを明らかにしました。
現地法人のマービン・クック社長は「たった一つでも部品がそろわなかったら、車は作ることができなくなる。影響がどのくらいの期間になるかは見通せない」と話しています。
イギリスに工場がある自動車メーカー各社は「合意なき離脱」に懸念を強めて対応に乗り出し、ドイツのBMWは混乱を避けるため離脱直後のおよそ1か月、車の生産を止めることを決めています。
-- NHK NEWS WEB