韓国でパク・クネ(朴槿恵)大統領の知人らが起訴された一連の事件を捜査している特別検察官は、12日に国内最大の財閥サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長を呼んで事情聴取を行っていて、パク大統領と財閥の癒着をめぐる疑惑について、本格的な捜査に乗り出したものと見られます。
韓国最大の財閥サムスングループは、グループ内の企業どうしの合併をめぐって大統領府に協力を求め、その見返りとして、パク・クネ大統領の知人のチェ・スンシル(崔順実)被告が深く関わる2つの財団や、チェ被告が娘とともにドイツに設立した会社に対し、巨額の資金を拠出した疑いが指摘されています。
チェ被告らが職権乱用などの罪で起訴された一連の事件を捜査している特別検察官は、12日午前、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長を呼んで事情聴取を行っています。
特別検察官が財閥のトップから事情を聴くのはこれが初めてで、イ副会長は記者団に対して、「国民の皆さんに申し訳なく思っている」とだけ述べ、建物の中に入っていきました。
特別検察官は、パク大統領がイ副会長に対し、チェ被告側に資金を拠出するよう働きかけたのではないかという見方を示していて、大統領と財閥の癒着をめぐる疑惑について、本格的な捜査に乗り出したものと見られます。
-- NHK NEWS WEB