大手商社の三菱商事は、カナダで進めてきたLNG=液化天然ガスの大規模な開発計画に、石油メジャーなどと共同で総額1兆5000億円余りを投資する方針を決めました。これによって日本のLNGの輸入先の多様化が図れるとしています。
三菱商事は、石油メジャーの「ロイヤル・ダッチ・シェル」や中国、韓国の企業などとともに、カナダの西海岸で、LNGの大規模な開発を検討してきました。
その結果、アジアを中心にLNGの需要の増加が見込まれると判断し、参加企業と共同で、プラントの建設費として、総額およそ140億ドル、日本円にして1兆5000億円余りを投資する方針を決めました。
生産開始は2020年代半ばを目指していて、設備が本格稼働すれば、日本の年間のLNG消費量の1割を超える、およそ1400万トンを供給できるようになるということです。
このうち15%のLNGを得る権利を持つ三菱商事は、その大半を日本向けに輸送する計画で、アジアや中東などに依存する日本のLNGの輸入先の多様化が図れるとしています。
また、この事業に参加する中国や韓国の企業と連携し、各国の需要に応じてLNGを柔軟に振り分けるなど、効率的な運用を目指したいとしています。
-- NHK NEWS WEB