大手鉄鋼メーカーの「新日鉄住金」は、大分市の製鉄所で起きた火事の影響で造船用などの鋼材を生産している工場の操業再開のめどが立たないことから、同じ鉄鋼メーカーの「JFEスチール」と「神戸製鋼所」に生産の応援を要請をしました。
大分市にある新日鉄住金大分製鉄所では、今月5日、「厚板」と呼ばれる造船用などの鋼材を生産する主力工場で火事がありました。けが人はいませんでしたが、工場の中にある電気を制御する設備が大きく損傷し、操業再開のめどは立っていません。
このため、新日鉄住金は千葉県や愛知県などにある厚板の工場に生産を振り分ける対応をとっていますが、操業停止が長期化し、影響が広がるおそれが出てきたとして、12日までに同じ鉄鋼メーカーの「JFEスチール」と「神戸製鋼所」に厚板の生産の応援を要請したということです。
新日鉄住金では2社に対し、どのくらいの生産を要請したのか明らかにしていません。新日鉄住金によりますと、大分製鉄所で去年、生産された厚板は、およそ240万トンということで、国内全体の厚板の年間生産量のおよそ4分の1を占めています。
-- NHK NEWS WEB