高齢者の入所施設でお年寄りのはいかいを防ぐためのロボットの実証実験が群馬県桐生市で行われています。
このロボットは、人手不足が深刻な介護現場の負担を減らそうと、群馬大学と桐生市の会社が共同で開発し、先月から桐生市にある高齢者の入所施設で実証実験が行われています。
夜間、玄関に人が近づくとセンサーが反応して当直の職員に知らせるとともに、「どうかしましたか。職員が来るので少しお待ちください」と音声で外出を足止めし、お年寄りがはいかいするのを防ぎます。
音声には、入所者が聞き慣れた施設の職員の声が使われていて、音声や内容を変えることもできます。ロボットは高さが1メートル60センチで、体には人がぶつかってもけがをしないように柔らかい素材が使われていて、顔は「ゆるキャラ」のような親しみやすいデザインになっています。
施設の女性職員は、「1人で深夜勤務をすることもあり、もしものときにロボットがお年寄りの足止めをしてくれると、負担が軽くなります」と話していました。
ロボットを開発した会社、フューチャーアンドスペースの田村明美社長は、「部品には安価なものを使い、コストを削減しました。実証実験を重ねて実用化にこぎ着けたいです」と話していました。
-- NHK NEWS WEB