中東のエジプトで、日本の小学校をお手本に学級会や日直などの活動を取り入れた「日本式」の学校が開校し、3日、生徒たちが初登校しました。
これは、日本のJICA=国際協力機構の支援で、エジプト教育省が「日本式」の公立学校を全土に広げようとしているもので、このほど第1弾となる35校が開校しました。
3日、学校が本格的に始まり、このうちカイロ近郊にできた学校には、4歳から6歳までの子ども385人が親に連れられて初めて登校しました。
この学校では、エジプトで一般的な長机ではなく、1人ずつ机が用意されているほか、エジプトでは珍しいという子どもたち専用の手洗い場も設けられました。
また、子どもたちの協調性を育てるため、学級会、掃除、日直といった、日本式の活動も多く取り入れられていて、担任の先生たちが掃除のしかたを教えていました。
6歳の女の子は「前まで通っていた学校よりも広く、学校に来るのが楽しみです」と話していました。
日本式の学校は大きな関心を集めていますが、一方で、校舎の新設にコストがかかったことなどから、学費はエジプトの一般的な公立学校よりかなり割高で、入学を諦めた家庭もあるということです。
このため、JICAエジプト事務所の山上千秋さんは「少しでも多くの子どもが通えるよう、企業からの寄付を募って奨学金制度をつくるなど、学費を抑える工夫をしたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB