ロシアのプーチン大統領は欧米からの制裁がこれ以上強まれば、「われわれは抑制を解き、最も効果的な方法で国益を守る」と欧米をけん制しました。
プーチン大統領は3日、首都モスクワで開かれた国際会議に出席し、ウクライナ情勢をきっかけに欧米から受けている制裁について発言しました。
この中でプーチン大統領は「制裁をするなら、やれるだけの制裁をできるだけ早くしてくれたほうがロシアにとってはよい」としたうえで、「そうすればわれわれは抑制を解き、最も効果的な方法で国益を守る」と述べ、欧米をけん制しました。
ただ、プーチン大統領の強気の発言とは裏腹に、ロシアでは長引く制裁の影響でルーブル安が続き、物価が上昇するなど、市民生活への影響が深刻化しています。
また3日には、年金の受給年齢を引き上げる年金改革法案が議会上院で可決され、支持基盤だった年金生活者の間でも政権批判が強まることが予想されています。
このためプーチン大統領は、アメリカのトランプ大統領については「国民が彼を選んだのだ」と非難の度合いを弱め、首脳どうしの個人的な関係を通じて制裁緩和に向けた道筋を探りたい意向も示しました。
-- NHK NEWS WEB