イギリスがEU=ヨーロッパ連合から離脱する条件の交渉が難航していることに関して、イギリス最大の自動車工場を持つ日産自動車は、合意のないまま離脱となれば貿易のルールが突然変わるので、企業としては深刻な影響を受けるという声明を発表しました。
イギリスは来年3月にEUから離脱しますが、離脱の条件をめぐって双方の交渉は難航しています。
仮に条件での合意がないままイギリスが離脱することになれば、イギリスとEUの間で自由にモノの移動ができなくなり、経済が大きく混乱すると予想されています。
これに関して、年間の生産台数がおよそ50万台というイギリス最大の自動車工場を持つ日産は、4日、声明を発表し、「摩擦のない貿易関係があってこそ日産の工場はここまで成長した。貿易のルールが突然変われば、製造業は深刻な影響を受けることになる」として、合意なき離脱への強い懸念を示しました。
そのうえで、イギリスとEUの双方に、離脱に伴う貿易への影響を最小限に抑えるよう求めました。
合意なき離脱に対しては、ホンダが「生産コストが増大するおそれがある」としているほか、トヨタ自動車も「物流が滞れば車が生産できなくなる」と訴えていて、イギリスに進出している日本の自動車メーカーの間で懸念が高まっています。
-- NHK NEWS WEB