来日中のミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は都内で講演し、ミャンマーへ進出する外国企業を後押しする環境が整ってきているとして、日本企業に投資を呼びかけました。
ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問は、日本と東南アジア5か国の首脳会議に出席するため来日していて、8日は都内で開かれた日本とミャンマーの経済交流をテーマにしたイベントに出席しました。
イベントにはミャンマーへの進出を検討している日本企業などから300人が出席し、冒頭、スー・チー氏が講演を行いました。
この中で、スー・チー氏はミャンマーで外国企業の進出を後押しする新しい法律が施行されたことや、日本の官民が協力するティラワ経済特区の開発などでビジネス環境が整ってきていることを強調し、「皆さんの熱意を自信をもって歓迎する」と述べて、投資を呼びかけました。
一方、ミャンマーをめぐっては、西部のラカイン州で、治安部隊が少数派のイスラム教徒ロヒンギャの人たちを無差別に殺害した疑いが持たれている問題で、欧米の企業などからビジネスへの影響を懸念する声も出ています。
これについて、スー・チー氏は「もし心配なことがあれば、ぜひ相談してほしい。皆さんは実情を理解しようと耳を傾けてくれる人たちだと思っている」と述べ、日本とミャンマーの交流を続け、経済成長を止めないことが重要だとして理解を求めました。
-- NHK NEWS WEB