東京証券取引所で9日、売買システムの1つに障害が起き一部の証券会社で株式などの売買ができなくなった問題で、外資系の証券会社が大量のデータを誤って送信したため障害につながったことがわかりました。
東京証券取引所では9日、売買システムの1つに障害が起き、およそ40の証券会社で株式などの売買ができなくなる影響が出ました。
システムは10日朝復旧し、10日は通常どおり取り引きが行われました。
この障害について東証では一部の証券会社が数十秒の間に通常の1000倍以上のデータを東証に誤って送信したことが原因だとしていますが、関係者によりますと、送信したのは外資系の「メリルリンチ日本証券」だということです。
この会社は連休の間にシステムの改修を行ったということで、その際に不備があったと見られています。
メリルリンチ日本証券は「一連の問題の影響などを調査しているが、現段階ではコメントは控えたい」としています。
証券会社の中には障害の影響で1万件を超える注文が成立しなかったところもあり、各社は今後、本来成立していたはずの価格で取り引きを完了させるということです。
金融庁は東証から障害の経緯や原因について聞き取りを行って、どこに問題があったのかを調べ、今後の対応を検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB