10日のニューヨーク株式市場は、長期金利の上昇で企業収益が悪化するとの見方などから、全面安の展開となり、ダウ平均株価は、前日に比べ800ドル以上と、ことし3番目の下落幅を記録する大幅な値下がりとなりました。
10日のニューヨーク株式市場のダウ平均株価の終値は、前の日に比べて831ドル83セント安い2万5598ドル74セントでした。率にして3.1%の下落で、値下がり額はことし3番目の大きさとなりました。さらに新興市場のナスダックなど他の株式指数も大きく値下がりしました。
この日は、朝方発表された経済指標をきっかけに、インフレへの懸念から長期金利がいくぶん上昇し、これが企業収益を圧迫するとの見方から全面安の展開となり、その後、当面の利益を確保したいという動きも出て、下げ幅を拡大しました。
また株価の大幅下落を受けて、リスクを避けようとドルを売って円を買う動きが強まり、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、1ドル=112円台前半まで円高ドル安が進みました。
市場関係者は「金利上昇への懸念に加え、売り上げが低迷している小売り大手、シアーズの破産準備報道や、大手ブランド、ルイ・ヴィトンを傘下に持つグループ会社の売り上げ実績から中国経済の減速が裏付けられたと伝わるなど、相場にネガティブな情報が重なった」と話しています。
-- NHK NEWS WEB