10日のヨーロッパの株式市場はイタリアの財政の先行きに対する懸念が強まったことを受けて売り注文が相次ぎ、主な市場の株価指数は大幅に値下がりしました。
10日のヨーロッパの株式市場はイタリア政府が今月15日までにEU=ヨーロッパ連合に提出することになっている来年の予算案について、巨額の財政赤字を前提にした内容を見直さない方針を示したことからイタリアの財政の先行きに対する懸念が強まり、幅広い銘柄に売り注文が相次ぎました。また、取引時間の後半にはニューヨーク株式市場で全面安の展開となったことから株価はさらに下落しました。
この結果、主な市場の株価指数は前日の終値に比べて、ドイツのフランクフルト市場でおよそ2.2%、パリ市場でおよそ2.1%の大幅な値下がりとなったほか、イタリアのミラノ市場でおよそ1.7%、ロンドン市場でおよそ1.3%、それぞれ下落しました。
市場関係者は「今後はイタリア政府が提出する予算案にEUがどのような対応をするかに注目が集まっている。金融市場は当面、イタリアの予算案をめぐる動きに左右されるだろう」と話しています。
-- NHK NEWS WEB