ロシアの宇宙船、ソユーズが11日、打ち上げに失敗したことを受けて、NASA=アメリカ航空宇宙局は、「宇宙飛行士の安全は最優先であり、徹底した原因究明が行われることになる」とする声明を出しました。
ソユーズは日本時間の11日夕方、中央アジア カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられましたが、まもなくエンジントラブルが起き、乗っていたロシアとアメリカの宇宙飛行士は、帰還用のカプセルをロケットから切り離してパラシュートで地上に戻りました。
ロシア宇宙開発公社「ロスコスモス」がツイッターに投稿した写真には、ソファーに座ってくつろぐ2人の様子が写っています。
今回の事故を受けて、NASAのブランデンスタイン長官は11日、「宇宙飛行士の安全は最優先であり、徹底した原因究明が行われることになる」とする声明を出しました。
ソユーズは、2011年にNASAのスペースシャトルが引退して以降、宇宙飛行士が国際宇宙ステーションと行き来する唯一の手段となってきましたが、ロシア政府は、事故の原因がわかるまで有人飛行は中止するとしています。
一方、NASAは、資金を提供するなどして民間企業の参入を促していて、アメリカの宇宙開発ベンチャー スペースXと大手航空機メーカーのボーイングは、国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り届けられるようにするため、来年にも試験的に有人宇宙船を打ち上げる予定で、今回の事故で、こうした動きにさらに注目が集まりそうです。
-- NHK NEWS WEB