海の生態系への影響が懸念されている小さなプラスチックのごみ「マイクロプラスチック」について、環境調査を行う企業が東京湾や大阪湾に流れ込む11の河川を調べたところ、すべての河川から「マイクロプラスチック」が見つかりました。「マイクロプラスチック」は、主に海に流れ出たプラスチックが波の力などで砕けて出来ると考えられていますが、調査を行った会社では、すでに一部は川に流れ込む段階で発生していて実態を解明する必要があるとしています。
「マイクロプラスチック」は大きさが5ミリ以下の小さなプラスチックで、主に海に流れ出たペットボトルや袋などのプラスチック製品が、波の力や紫外線で細かく砕けて出来ると考えられていて、海の生態系への影響が懸念されています。
これについて、環境調査などを行う東京の企業は、大学の専門家の協力を得て東京の荒川や神奈川県の鶴見川など東京湾や大阪湾に流れ込む11の河川で調査を行いました。
その結果、いずれの河川からも「マイクロプラスチック」が見つかりました。
見つかったマイクロプラスチックを分析したところ、およそ2割が人工芝の破片だったほか、農業用の肥料を入れた微細なカプセルとみられるものも確認されたということです。
調査を行った環境ベンチャー企業「ピリカ」では、下水処理施設を通らない雨水などに混じってマイクロプラスチックが川に流れ込んでいるとみています。
代表の小嶌不二夫さんは「川に流れ込む段階で、すでに微細な状態になっているプラスチックが一定量あることがわかった。さまざまな製品が排出源となっているおそれがあり、さらに調査を進めて実態の解明と対策につなげる必要がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB