かつて全米一の売り上げを記録したアメリカの小売大手シアーズ・ホールディングスが15日、資金繰りに行き詰まり、経営破綻しました。アマゾンなど、ネット通販が普及する中、実店舗を持つ小売企業は次々と窮地に陥っています。
発表によりますと、シアーズ・ホールディングスは15日、日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用を裁判所に申請し、経営破綻しました。
シアーズは全米を代表するデパートの一つで、1970年代から80年代にかけて全米一の売り上げを記録し、その最盛期に中西部イリノイ州シカゴに建設した本社ビルの「シアーズ・タワー」は、名称が変わった現在も、観光スポットとして知られています。
2005年には大手小売りのKマートと合併し、規模拡大を図りましたが、アマゾンなどネット通販の普及で顧客を奪われ、近年は売り上げの低迷が続いていました。
店舗は、一部を除いて、クリスマス商戦までは営業を続けるということですが、一方で、支援先を探すことになります。
アメリカの小売業界は最大手のウォルマートが、ネット通販に対抗したサービスなどで巻き返しを図っていますが、去年にはおもちゃ販売のトイザらスが破綻するなど、実店舗を持つ小売企業は次々と窮地に陥っています。
-- NHK NEWS WEB