中国最大規模の展示商談会が南部の広州で始まり、貿易摩擦の激化でアメリカへの輸出が難しくなった企業のなかには、新たな輸出先を模索する動きが出ています。
中国商務省などが開くこの商談会には、国内最大規模となる2万5000社余りが参加し、家電や電子製品など幅広い商品を出展しています。
アメリカとの貿易摩擦の激化に伴って、中国からアメリカへ輸出する製品の多くに高い関税が課されているため、中国の出展者のなかには新たな輸出先を模索しようと売り込みを強化する姿が見られました。
このうち広東省の家電メーカーは、キッチン用の換気扇や給湯器などをアメリカに輸出していますが、主要商品の多くが関税引き上げの対象になり、ほかの国への輸出を増やすことを検討しているということです。
家電メーカーの担当者は「アメリカの政策は合理的ではなく消費者のためにもならない。ロシアやオーストラリア、東南アジアにブランドを広げ、新しい顧客の注文を取り付けていきたい」と話していました。
中国のアメリカに対する貿易黒字は先月、制裁措置の発動前の駆け込みで大幅な伸びとなりましたが、今月以降は輸出の減速が懸念されていて、現場の企業は対応を迫られています。
-- NHK NEWS WEB