東京電力福島第一原子力発電所3号機の使用済み燃料プールから核燃料を取り出すための設備や機器のトラブルが相次いだ問題について、15日開かれた原子力規制委員会の検討会で、メーカーの担当者が、一連のトラブルは調達先との連絡の不備などが原因だったという考えを示しました。
福島第一原発3号機の使用済み燃料プールには核燃料566体が残されていて、東京電力は、来月中に作業を始めることを目指していましたが、燃料をつり上げる設備や機器などにトラブルが相次いで見つかり、作業は早くとも年明け以降に遅れる見通しです。
15日は福島第一原発の廃炉を監視する原子力規制委員会の検討会が開かれ、東京電力と、設備を納入したメーカーの「東芝エネルギーシステムズ」の担当者が出席しました。
この中でメーカーの担当者は、核燃料をつり上げる設備のトラブルについて、「海外にある調達先が委託した設備の部品を組み立てる会社の技術が不安定だった」と述べ、一連のトラブルは調達先との連絡の不備などが原因だったという考えを示しました。
一方、東京電力の担当者は、メーカーに納入された設備や機器の性能が要求したとおりか確認不足だったことを明らかにしました。
これを受けて規制委員会は東京電力とメーカーに対し、原因をさらに詳しく調べて、再発防止策に反映するよう求めました。
-- NHK NEWS WEB