バス会社と大手宅配会社が連携し、路線バスで乗客と宅配の荷物を同時に運ぶ取り組みが、関東地方では初めて群馬県内で16日から始まりました。
この取り組みは「貨客混載」と呼ばれ、群馬県内で路線バスなどを運行する関越交通とヤマト運輸が連携して16日から始めました。
導入されたのは、沼田市と片品村を結ぶ路線バスで、JR沼田駅を出発したバスは宅配会社の集配所に寄って荷物を積み込みました。
バスはおよそ20キロ離れた停留所まで乗客と荷物を運び、待機していた宅配会社のドライバーがトラックに荷物を積み替えて配送先に向かいました。
バス会社によりますと、バスが運行するのは乗客が少ない赤字路線で、今回の取り組みで新たな収益源が確保できるほか、宅配会社にとっても荷物の集配や配送の手間が減り、ドライバーの労働時間の削減が見込めるということです。
関東運輸局によりますと、貨客混載の取り組みは、関東地方では茨城と東京を結ぶ高速バスや、東京と成田空港を結ぶリムジンバスで行われていますが、路線バスでは初めてだということです。
関越交通の佐藤俊也社長は「今後、ほかの路線にも導入を検討していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB