通信速度が現在よりも10倍程度速くなる次世代の通信方式でのネットワークの在り方について議論する総務省の有識者会議で、格安スマホ会社は回線の重要度が増すことで大手通信キャリアの影響力が拡大することへの懸念を示しました。
総務省の有識者会議は次世代の通信方式、5Gの時代の政策や規制の検討を今月から始めていて、16日は格安スマホ会社などから非公開でヒアリングを行いました。
このうち「mineo」を展開する「ケイ・オプティコム」は、通信速度が現在よりも10倍程度速くなる5Gの時代には、固定回線から携帯回線へ、より一層のシフトが進み、大手通信キャリアの影響力が拡大して市場の寡占化が進むという懸念が示されたということです。
また「IIJmio」などを展開する「インターネットイニシアティブ」は、大手通信キャリアはすでに開放している個人向けの携帯電話だけではなく、モノをつなぐIoT向けの通信回線も格安スマホ会社に開放すべきだと指摘したとしています。
そのうえで各社は、競争環境を整備して格安スマホ会社が多様なサービスを展開できるようにすることが料金の引き下げにもつながると主張したということです。
有識者会議では今後、SNSの事業者などからもヒアリングを行い、来年6月をめどに中間の取りまとめを行う方針です。
-- NHK NEWS WEB