中国は、アジアとヨーロッパを最新の送電線でつないで自然エネルギーによる電力を相互に融通する電力版の「一帯一路」の構想を掲げています。北京で開かれた国際シンポジウムでは、東アジア一帯で国際的な送電網を作ることが構想を推進する契機になるとして、中国側が日本や韓国に協力を呼びかけました。
風力や太陽光など自然エネルギーの発電が世界トップの中国は、送電時の電力ロスが少ない最新の送電線でアジアとヨーロッパをつなぎ、電力を融通し合う電力版の「一帯一路」の構想を掲げています。
16日、北京では構想を推進する中国の団体がシンポジウムを開き、日本や韓国をはじめアジアやヨーロッパの20余りの国々から、電力会社や研究機関の代表が出席しました。
シンポジウムでは、電力を大量に消費する日本、中国、韓国を中心に東アジアでの電力の需要が今後も増え続けるという中国側のリポートなどをめぐって話し合われました。
中国側は需要の伸びを賄うには、太陽光や風力発電も活用し、ロシアなどを含む東アジア一帯で国際的な送電網を作ることが効果的で、構想推進の契機にもなるとして日本や韓国に協力を呼びかけました。
東アジアでの電力の融通をめぐっては、他国に電力の供給を頼る政治的なリスクへの対応も課題で、出席者はそれぞれの政府に話し合いを求めていくことなどを確認しました。
-- NHK NEWS WEB