長い歴史を誇るイギリス議会で、初めて、日本の通信大手が手がけるヒト型ロボットが演説に立ち、人工知能を取り入れた技術革新が進んでも、人間の力が必要だという持論を披露しました。
イギリス議会の委員会に16日、通信大手のソフトバンクグループが手がけるヒト型ロボット「ペッパー」が出席し、流ちょうな英語で演説しました。
ペッパーは、日本とEUが共同で進める高齢者支援のロボット技術を研究する国際的なプロジェクトの一環で、イギリスの大学で研究に参加しているということです。
みずからの役割について問われたペッパーは、「医療サービスへの負担を軽減するだけでなく、高齢者の自立を促し、孤立を防いで生活の質を向上させる可能性を持っている」と身ぶり手ぶりを交えて演説しました。
また、AI=人工知能などの技術革新を取り入れた「第4次産業革命」が進む中で、人間がどのような役割を果たせるのかを聞かれると、「異なる伝統的な技術を横断的に取り入れ、アイデアを生み出し、価値を生み出す人間が私たちには必要だ」と持論を披露していました。
長い歴史を誇るイギリス議会でロボットが演説に立つのは初めてで、出席した議員たちは興味津々といった様子でペッパーの演説に耳を傾けていました。
-- NHK NEWS WEB