大手住宅メーカーの積水ハウスが土地売買をめぐって55億円の代金をだまし取られた事件で、逮捕された「地面師」グループは土地を所有する旅館のおかみが入院中に、積水ハウスを含む少なくとも3者との間で同時に売却話を進めていたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。警視庁は、急いで土地を売却しようとしたと見て調べています。
去年、東京 品川区にあるおよそ2000平方メートルの都心の1等地の売買をめぐって積水ハウスが55億円をだまし取られた事件で、16日逮捕された、土地の所有者になりすました生命保険会社の元営業職員、羽毛田正美容疑者(63)ら「地面師」グループの8人は、17日検察庁に送られました。
この土地は戦前から続いた老舗旅館の70代のおかみが所有していましたが、その後の調べで、地面師グループは、おかみが体調を崩して入院していた去年2月から4月にかけて、積水ハウスや横浜の不動産業者など、少なくとも3者との間で同時に売却話を進めていたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。
この土地はJR五反田駅近くのマンション開発などに適した1等地ですが、旅館のおかみは売却を拒み続けていたということです。
警視庁は旅館のおかみが入院して不在の間に、急いで土地を売却しようとしたと見て調べています。
-- NHK NEWS WEB