スペインを訪れている安倍総理大臣はサンチェス首相と初めて会談し、経済や安全保障など幅広い分野での協力を強化するとともに、連携して保護主義と闘い、ルールに基づく多国間の自由貿易体制を推進していくことを確認しました。
ベルギーで開かれるASEM=アジア・ヨーロッパ首脳会合に合わせて、ヨーロッパの3か国を訪問する安倍総理大臣は、日本時間の16日夜遅く、最初の訪問国スペインの首都マドリードに到着し、ことし6月に就任したサンチェス首相と初めての首脳会談に臨みました。
会談で両首脳は、日本とスペインの外交関係樹立からことしで150年になることを踏まえ、自由や民主主義などの基本的価値を共有する両国が、幅広い分野での協力を強化する必要があるとして、両国の関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意しました。
そして、双方の国への投資にかかる税率を引き下げ、企業進出などを推し進めることや、航空路線の制限を緩和し、人的な交流を促進することで一致しました。
また両首脳は「すべての不公正な貿易慣行を含む保護主義と闘う」として、ルールに基づく多国間の自由貿易体制を推進し、WTO=世界貿易機関の監視や紛争解決機能の強化に向けた改革に取り組むことで一致しました。
さらに両首脳は、北朝鮮の非核化や拉致問題の解決に向けて、国連安保理決議に基づく制裁措置を完全に履行することや国際法に基づく自由で開かれた海洋秩序を強化することの重要性を確認しました。
-- NHK NEWS WEB