先週、東京証券取引所の一部の売買システムで障害が起きた問題で、障害の影響で成立しなかった株式などの注文が少なくとも数万件に上ることがわかりました。各社は、本来成立していたと見られる価格で事後的に取り引きを完了させる作業を進めています。
東京証券取引所では今月9日、4つある売買システムの1つで障害が起き、およそ40の証券会社で一時、株式などの売買ができなくなりました。
関係者によりますと、この影響で成立しなかった株式などの注文件数は、野村証券で3万件以上に上ると見られるほか、SMBC日興証券では2万5000件、三菱UFJモルガン・スタンレー証券でも数千件規模に上っています。
このほか大和証券や東海東京証券でも影響が出ていて、全体で少なくとも数万件の影響が出た形です。
各社は必要な株式を市場から買うなどして、本来成立していたと見られる価格で事後的に取り引きを完了させる作業を進めていて、状況によっては証券会社に損失が発生する可能性もあります。
今回の障害は外資系の証券会社が通常の1000倍以上という大量のデータを誤って送信したことが原因で、東証は今月23日までに詳しい状況や今後の対応について金融庁に報告することにしています。
-- NHK NEWS WEB