油圧機器大手のKYBグループによる免震・制振用のダンパーの検査データ改ざん問題で、会社側は改ざんを行ったダンパーが設置された物件のうち、所有者などから了解が得られた建物については、19日、名前を公表することを決めました。
KYBとその子会社が、平成12年3月からことし9月にかけて販売し、検査データを改ざんしていた免震・制振用のダンパーは、全国で1000件近くの物件に設置されていて、建物の所有者や利用者などに不安の声が広がっています。
KYBは改ざんを行っていたダンパーが使われた物件の所有者や建設会社に順次、状況を説明していて、了解が得られた物件について19日の午後、建物の名前を公表することを決めました。
KYBによりますと、自治体の庁舎や観光施設など不特定多数の人が出入りする公共性の高い物件が多くなるとみられるということです。
来週以降も了解の得られた物件については、1週間に1回程度のペースで公表していきたいとしています。
また、KYBグループが製造したダンパーを使っている建物の所有者などからは、データを改ざんした製品に該当するのか問い合わせているが、確認が取れていないという声が相次いでいます。
これについて、KYBは改ざんを行わずに基準などに適合している製品の場合は、所有者からの問い合わせに答えられるよう態勢を整えたいとしています。
-- NHK NEWS WEB