世界的に株価が急落した先週、国内の株式市場で海外の投資家が株式を売った額は、買った額を3000億円以上、上回っていたことがわかり、株価急落の背景になっていたことをうかがわせています。
世界的に株安が進んだ先週、東京株式市場では日経平均株価が11日に900円以上の急落となったのをはじめ、1週間で1000円余り値下がりしました。
東京証券取引所のまとめによりますと、この間、国内の株式市場で海外の投資家が株式を売った額は、買った額を3290億円余り上回り、いわゆる「売り越し」になっていました。海外の投資家の「売り越し」は4週ぶりです。
一方、国内の個人投資家は逆に6023億円の「買い越し」で、海外の投資家の売り注文が株価急落の背景になっていたことをうかがわせています。
市場関係者は「先週は、アメリカの長期金利の上昇や米中貿易摩擦への懸念などから、海外の投資家の間でいち早くリスクを回避しようという動きが出た。相場が安定するまでには時間がかかる可能性が高い」と話しています。
このほか、日銀は、株式を組み込んだETF=上場投資信託を先週、4日連続で合わせて2860億円買っていて、市場の落ち着きを図ろうという姿勢が表れています。
-- NHK NEWS WEB