パレスチナ暫定自治区のガザ地区をめぐって、イスラエル軍は4年ぶりに多数の戦車を周辺に展開し、軍事的な衝突につながることも懸念されています。
イスラエル軍は18日、パレスチナ暫定自治区のガザ地区との境界に60台以上の戦車を展開しました。ガザ地区周辺に多数の戦車が展開するのは、4年前の2014年、イスラエル軍がガザ地区に侵攻し2000人以上が死亡した大規模な戦闘以来です。
現地では17日、ガザ地区から発射されたロケット弾がイスラエル南部のベエルシェバの民家に着弾したことに加え、このところ毎週、金曜に行われている抗議デモが激しさを増していて、イスラエル軍は、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスへの圧力を強める構えです。
またイスラエルの航空当局は18日、テルアビブの国際空港を発着する航空会社に対し、ガザ地区周辺の上空を飛行しないよう飛行ルートの変更を要請しました。
一方、ハマスの軍事部門もロケット弾の発射を準備している映像を公開し「イスラエルは情勢を見誤ってはならない」として、強硬な姿勢を崩していません。
金曜日にあたる19日には、ガザ地区で再び抗議デモが予定されていて、これがきっかけとなって軍事的な衝突につながることも懸念されています。
-- NHK NEWS WEB