おととし兵庫県の淡路島の海岸近くで座礁したクレーンつきの大型の台船について、所有するタイの会社が撤去の要請に応じないことから、兵庫県は海岸の保全に影響が出るおそれがあるなどとして、行政代執行による撤去作業を始めました。
この台船は、長さ42メートル幅27メートル、クレーンを含めた高さが50メートルある大型のもので、おととし5月、南あわじ市の海岸近くで座礁しました。
台船はタイの造船会社が所有し、大阪からタイにえい航されている途中で、強風や高波によってロープが切れて流されたということです。
兵庫県は5回にわたって撤去を求めましたが、会社側が応じないため行政代執行による撤去を始め、18日は県の担当者たちが台船に乗り込んで残っていた荷物を運び出しました。
今後、台船はサルベージ船を使って淡路島北部の港に移される予定で、兵庫県はおよそ1億8000万円と見込まれる撤去費用を会社側に請求することにしています。
県洲本土木事務所の土江明所長は「台風などで台船が大きく移動することがあり、住民の安全に影響が出ている。安全に作業を進めたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB