大手住宅メーカーの積水ハウスが土地売買をめぐって55億円をだまし取られた事件で、土地所有者になりすました女が開設したとみられる口座におよそ30億円が振り込まれていたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。その後は現金で分配されたとみられ、誰にいくら渡ったのかわかっておらず、警視庁が捜査しています。
去年、東京 品川区にある都心の1等地の売買をめぐって、積水ハウスが55億円をだまし取られ、土地を所有する旅館のおかみになりすました生命保険会社の元営業職員、羽毛田正美容疑者(63)ら「地面師」グループの8人が逮捕されました。
その後の調べで、55億円のうち、およそ10億円は、仲介役として積水ハウスに土地売買の話を持ちかけた不動産仲介業の生田剛容疑者(46)に渡っていたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。
さらに、羽毛田容疑者が開設したとみられる、おかみ名義の口座にはおよそ30億円が、旅館名義の口座にはおよそ5億円が振り込まれていたということです。
口座はほかにもあり、合わせて10余りに上っていて、口座から引き出されたあとは主に現金で分配されたとみられ、誰にいくら渡ったのかわかっていません。
また、一部は韓国など海外の口座に送金されていて、警視庁は金の流れを捜査しています。
-- NHK NEWS WEB